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日本旅行など、宇宙港「HOSPO」大樹町の観光振興で提携–「TAIKI圏内で体験」
2023.09.11 08:00
日本旅行は9月8日、キャリオ技研(名古屋市西区)、ジュラテクノロジー(北海道大樹町)、一般社団法人の日本カレラクラブ(京都市下京区)と、商業宇宙港「北海道スペースポート」(HOSPO)がある北海道大樹町での観光振興と航空・宇宙のまちづくりを目的としたパートナーシップ協定を締結したと発表した。
日本旅行は、宇宙事業の専門部署「宇宙事業推進チーム」を立ち上げ、宇宙を利活用した事業を推進。星空を活用した地域創生や先端技術を利用した教育事業など、法人や自治体を対象に宇宙を切り口としたプログラムを提供している。
2022年には、大樹町とHOSPOを運営、管理するSPACE COTANとのパートナーシップ協定を締結。HOSPOを活用した観光事業に取り組んでいる。
キャリオ技研は、2018年3月に大樹町と連携協定を締結。「航空・宇宙のまち」をコンセプトとしたまちづくりに協力しているという。現地には、事業会社としてジュラテクノロジーを2018年に設立。観光資源の開拓や宿泊施設の設置、ジビエ缶詰の製造、次世代航空機の開発に着手している。
ジュラテクノロジーは、大樹町内の多目的航空公園に有人航空機用の格納庫を設け、晩成地区に無人航空機用滑走路とヘリポート(21万m2)を開拓するなど、空飛ぶ自動車の開発や航空人材の育成に向けた環境整備を進めている。
2023年には、大樹町の滑走路を利用し、自家用・商用パイロット免許の取得を支援する事業を展開。観光客向けには、小型機便の就航などの事業を順次進めている。今後は、事業提携した米法人と連携して事業規模を拡大していく予定。
ジュラテクノロジーは、「航空・宇宙のまち」をテーマとしたスモールラグジュアリーホテル「十勝宿場おきばる」の本格稼働を2023年6月に開始。同ホテルは全窓からロケット発射の瞬間を見られるという。日本カレラクラブが提供するコンテンツを取り入れた、観光素材を開発していると説明する。
4者は、今回のパートナーシップ協定でHOSPOを利活用した航空宇宙にまつわる観光商品の企画開発やプロモーション、旅行者の受け入れ環境整備などに取り組み、地域の活性化を目指す。
「TAIKI圏内で体験」をコンセプトにした観光商品を企画、開発していく。宇宙に限らない、大気圏内の“宙(そら)”での体験を提供するものを考えている。
HOSPOの滑走路を活用したものとして、小型機での操縦体験やスポーツカーでの滑走路走行体験、冬期間の各種体験コンテンツなどを考えている。今後、企画、開発するものとしては、パイロットライセンスを取得するためのパッケージツアー、小型航空機運行の検討、ジビエ料理と食育メニューを考えている。
国内外旅行者の受け入れ環境整備として、ふるさと納税返礼品としての造成を含む、十勝宿場おきばるの宿泊プランを造成していくという。
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日本旅行プレスリリース(PDF)