地図搭載ハンディGPS端末「GPSMAP」に新製品--Iridium通信対応モデルも用意

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ガーミン、地図搭載ハンディGPS「GPSMAP」に新製品–Iridium通信モデルも用意

2023.09.06 13:47

飯塚直

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 ガーミンジャパン(埼玉県富士見市)は9月5日、地図機能を搭載したハンディGPS「GPSMAP」シリーズの新製品「GPSMAP 67」を9月14日から発売すると発表した。

 GPSMAPシリーズは、衛星測位システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)と地図情報で過酷な環境下でも精密に位置情報を取得できるというハンディ型GPS端末。直射日光下でも視認性が高いと説明する3インチ(240×400ピクセル)のカラーディスプレイを搭載する。

 耐衝撃、耐水(IPX7)、耐寒、耐暑といった性能を備え、米防衛省のMIL規格に準拠したボディを採用。登山や海洋航行などに挑む冒険家や探検家だけでなく、山奥深くで働く林業者、測量士、ハンター、未踏エリアで学術調査を行う専門家、嵐や雪などの極限環境で救助活動を行う山岳救助隊など専門職の従事者が利用しているとしている。

(出典:ガーミンジャパン)
(出典:ガーミンジャパン)

 新製品のGPSMAP 67は、GNSSマルチバンド(2周波数帯:L1信号・L5信号)に対応。厳しい環境下での位置測位の精度がさらに向上したと説明。対応するGNSSは、米GPS、欧州Galileo、ロシアGLONASS、日本みちびき(補完信号)、中国の北斗(BeiDou)。

 地図情報は、国土地理院の2500分の1と2万5000分の1のデジタルデータを採用し、登山者になじみがあるという2万5000分の1地形図に近い地図表示が可能な「日本詳細地形図2500/25000」を標準で搭載する。

 高解像度の衛星画像が閲覧可能となり、目的エリアの詳細を確認できるようになったという。世界11大陸の地図を無料でダウンロードできる「TopoActiveマップ」機能も新搭載する。

 ポイント登録やルート登録、地点間のオートルート機能、軌跡ログ機能を備え、登録ルートによるナビゲーション、高低差表記などに対応。LiveTrack機能を活用すれば、位置情報を共有できると説明。標準搭載されたABCセンサー(3軸コンパス、気圧高度計)と組み合わせ、3次元で正確に位置情報を取得できるとしている。

 新製品はGPSMAP 67のほかに、衛星通信を介した双方向メッセージ通信、インタラクティブなSOS発信機能を備える「GPSMAP 67i」(今冬発売予定)も用意した。

 GPSMAP 67iは、約70機の衛星で全地球エリアを100%カバーするというIridiumを使用したGarminの衛星通信システムを利用できる機能「inReach」が追加したプレミアムモデルという位置付け。

 inReachは、グループ登山やフィールド調査時の仲間とのメッセージのやり取り、はぐれた時の位置情報などに役立つだけでなく、自宅やバックアップチームとの途切れることのない情報共有、メッセージの送受信が可能だという。

 緊急時には、ボタンを押すことでSOSを発信。SOS信号は、Garminの応答センターに届けられ、要救助者の位置情報や現在の状況など救助要請に関する情報が救助組織へと提供される。

 inReachの利用はサブスクリプション契約が別途必要。Garminが手頃な価格と柔軟性を備えたプランを用意しているという。

(左から)ABCセンサー、衛星画像、トリップコンピューター、双方向メッセージ通信、インタラクティブなSOSアラート(出典:ガーミンジャパン)
(左から)ABCセンサー、衛星画像、トリップコンピューター、双方向メッセージ通信、インタラクティブなSOSアラート(出典:ガーミンジャパン)

 衛星を経由して天気情報も取得可能。現在位置のほか、ウェイポイントや目的地の天気予報も取得でき、天候の急変に備えられるとしている(オプション/サブスクリプションが必要)。

 バッテリー性能は、通常モードで約180時間。エクスペディションモードでは約840時間の利用が可能(GPSMAP 67iは、inReach未使用)。背面にはLEDフラッシュライトを搭載。明るさや点滅間隔を変更できるほか、SOSライトも使用可能。

 税込価格は、GPSMAP 67が8万4800円、GPSMAP 67iが9万9800円。サイズは16.3×6.2×3.5cm。重量は230g。

(左から)GPSMAP 67、GPSMAP 67i(出典:ガーミンジャパン)
(左から)GPSMAP 67、GPSMAP 67i(出典:ガーミンジャパン)

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ガーミンジャパンプレスリリース

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