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中国、世界最大規模の「円環アレイ太陽電波イメージング望遠鏡」を運用開始

2023.08.01 16:25

塚本直樹

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  中国四川省に設置された世界最大の円環アレイ太陽電波イメージング望遠鏡「Daocheng Solar Radio Telescope」(DSRT)の運用が始まった。

 標高3800m以上という高地に設置された同望遠鏡は、直径6mの313本のアンテナを、幅3.1kmのリング状に配置したものだ。中央には高さ100mの観測塔が建てられ、周囲のアンテナと連携させることで、1つの大きな電波望遠鏡として機能する。

 DSRTが設置された目的の1つには、太陽の爆発活動が地球に与える影響を監視し、宇宙天気予報のレベルの向上させることにある。太陽の観測は、太陽フレアが人類の通信、衛星、電力網などに与える影響を予測し、適切な対策を講じるために非常に重要となる。また、パルサーや高速電波バースト、小惑星監視や早期警報に関する研究も支援するという。

 DSRTは国の研究機関である中国科学院(CAS)傘下の国家宇宙科学センターにより開発されており、2022年11月から運用試験が開始されていた。

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