ソフトバンク、成層圏の無人機からの通信サービス目指すHAPSモバイルを吸収合併

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ソフトバンク、成層圏の無人機からの通信サービス目指すHAPSモバイルを吸収合併

2023.07.25 16:13

佐藤信彦

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 ソフトバンクは、高高度疑似衛星(High Altitude Pseudo-Satellite:HAPS)による通信サービス提供を目指す100%子会社のHAPSモバイル(東京都港区)を吸収合併すると発表した。合併効力発生日は10月1日。

 HAPSモバイルは、ソフトバンクとAeroVironmentが2017年に設立した合弁会社。成層圏を飛ぶ無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle:UAV)から地上への通信サービスを提供することが目的。現在は、ソフトバンクの完全子会社になっている。

 HAPSは、成層圏を飛ぶ飛行機や気球のこと。成層圏は通常の航空路よりはるかに高高度で気象変化の影響を受けずに済み、この種の航空機は一般の飛行機より長時間連続飛行できるとされている。人工衛星に準じる高度を飛んで飛行機と人工衛星をそれぞれ補完する機能を提供できることから、HAPSと呼ばれる。

成層圏を飛ぶHAPS(出典:HAPSモバイル)
成層圏を飛ぶHAPS(出典:HAPSモバイル)

 HAPSモバイルは、成層圏にUAVを飛行させて基地局として使い、そこから無線通信サービスを提供する考え。地上基地局や通信ネットワークの整備が困難な山岳部や離島、発展途上国などでも、高速なモバイル通信サービスの利用が可能になるという。

 合併の目的について、ソフトバンクは研究開発とのシナジー最大化、経営の一本化によるオペレーション合理化と意思決定スピード向上と説明。合併後も、引き続きHAPS通信サービスの商用化を目指すとしている。

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