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ソフトバンク、「OneWeb」の日本展開を準備–グローバル通信網は年末完成予定 

2023.06.19 15:13

小口貴宏(編集部)

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 ソフトバンクは6月19日、非地上系ネットワークソリューションの最新の取り組みを発表した。同社が協業する衛星ブロードバンド「OneWeb」の国内展開についても言及した。

 非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)は、地上の基地局に頼らずに、成層圏や宇宙から地上に通信エリアを構築する取り組みだ。

 ソフトバンクは2021年4月、地球低軌道(LEO)を周回する通信衛星コンステレーションから地上にブロードバンドを提供するOneWebとの協業を発表している。OneWebは2023年末までにグローバルで利用できる衛星通信ネットワークを完成させると表明している。これを受けて、ソフトバンクはOneWebを活用した衛星通信サービスの日本での提供準備に入るという。

 ソフトバンクはOneWebのほか、成層圏を自律飛行する電気飛行機に基地局機能を積んだ「成層圏通信プラットフォーム」(High Altitude Platform Station:HAPS)にも取り組んでいる。OneWebを利用する場合には専用アンテナが必要となるが、HAPSは上空から地上のスマートフォンに直接LTEや5G通信を提供できる点が特徴となる。

 非地上系ネットワークをめぐっては、KDDIがSpace Exploration Technologies(SpaceX)が提供する「Starlink」の国内展開を推進しているほか、楽天グループは楽天モバイルでの利用を想定し、AST SpaceMobileに出資している。また、NTTはスカパーJSATとの合弁でSpace Compassを設立し、HAPSサービスの商用化を目指している。

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