仏Unistellar、スマート天体望遠鏡に「光害」除去技術--都会でも鮮明に天体観測

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仏Unistellar、スマート天体望遠鏡に「光害」除去技術–都会でも鮮明に天体観測

2023.07.05 17:38

佐藤信彦

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 フランスのUnistellar(ユニステラ)は、同社製スマート天体望遠鏡メーカーに「光害(ひかりがい)」を除去する「Deep Dark Technology」を搭載した。

 光害とは、街灯のほか企業や家庭の照明といった人工的な光によって夜空が明るくなり、天体が見えにくくなること。Unistellarの天体望遠鏡は、反射鏡で集めた光を光センサーで取得して強調するデジタル式で、天体観測に向かない都市部でも星雲や星団などが楽しめるという。

(左から)Deep Dark Technologyの処理前と処理後(出典:Unistellar)
(左から)Deep Dark Technologyの処理前と処理後(出典:Unistellar)

 光害を除去するDeep Dark Technologyを搭載したことで、夜空の極めて明るい都市部でも鮮明に天体を観察できるようになったとしている。

 Unistellarは、ユーザーの撮影した空の画像を分析し、天体からの光信号と、ノイズや光害を判別するアルゴリズムを開発。これを利用して、街灯による影響を自動的に除去するDeep Dark Technologyを同社製スマート天体望遠鏡のアプリに組み込んだ。

Deep Dark Technologyの仕組み(出典:Unistellar)
Deep Dark Technologyの仕組み(出典:Unistellar)

 Unistellarには、ニコンが出資している。両社は、天体望遠鏡で共同で開発している。

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