ニュース

中国、内陸でロケットを打ち上げる際の「ブースター落下被害」を軽減する新システム

2023.06.21 11:05

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 中国運載火箭技術研究院(CALT)が使用済みロケットの飛散を軽減するパラシュートシステムをテストした。海外メディアのSpace.comが報じた

出典:CCTV

 中国が初期に建設したロケット発射場は、米国からの攻撃を想定して内陸部に設置された。しかしこれにより、使用済みのロケットが地上へと落下するという問題が発生している。

 5月17日に実施された「北斗」(BeiDou)衛星の打ち上げでは、落下する使用済みロケットから指定高度において自動でパラシュートが展開された。これにより、ブースターを予定していた着陸地点に誘導するのが狙いだ。

 CALTによれば、今回のパラシュートの展開により、ブースターの落下地点の面積を80%削減することができたという。これにより、打ち上げのために必要な避難エリアが減少し、安全対策や復旧対策にかかる費用の削減が期待される。

Related Articles