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Rocket Labが初の準軌道ロケット、打ち上げに成功–「米国防総省から強い需要」

2023.06.21 15:32

塚本直樹

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 Rocket Labは米国時間6月17日、同社初の準軌道(サブオービタル)ロケットとなる「Hypersonic Accelerator Suborbital Test Electron」(HASTE)を打ち上げた。

出典:NASA/Patrick Black

 サブオービタルロケットとは、打ち上げ後に高度100km程度の宇宙空間に到達するものの、地球の周回軌道には入らずに、そのまま地上へ帰還するロケットを指す。

 バージニア州のワロップス飛行施設から実施された今回のミッションは、ペイロードや打ち上げのピーク高度、速度などが明かされずに実施された。Rocket Labの最高経営責任者(CEO)をつとめるPeter Beck氏は、「今夜の打ち上げは100%成功した」とツイートしている。

 HASTEの情報は4月に公開されており、Rocket Labが運用する軌道ロケット「Electron」の構造を強化するなど、小さな変更が加えられている。またHASTEは、700kgのペイロードの搭載が可能だ。

 Beck氏はHASTEについて、「米国防総省からの超極音速実験に対する強い需要が見込まれている。HASTEならこれまでにない精度での、正確な打ち上げ軌道を得ることができる」と語っている。

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