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三菱電機、次期静止気象衛星「ひまわり10号」受注–2000年の7号から4機連続

2023.03.16 15:40

佐藤信彦

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 三菱電機は、気象庁から次期静止気象衛星(ひまわり10号)を受注した。同社が受注するのは、2000年の「ひまわり7号」から4機連続。

 ひまわり10号は、現在運用中の「ひまわり9号」の後継機。ひまわり9号の運用予定期間は、2029年ごろまで。9号の近くには、バックアップ機の「ひまわり8号」が待機している。

 ひまわり10号に搭載するセンサーの「可視赤外イメージャ」は、可視光から赤外光の波長域で地球からの放射量を観測し、雲や水蒸気の分布、地表と海上、雲頂の温度などの面的情報を取得する。8号と9号のセンサーに比べ、観測バンド数が多く分解能が高いとしている。

 水蒸気や気温などの立体的な情報を取得できる「ハイパースペクトル赤外サウンダ」と、陽子線と電子線を計測することで宇宙天気予報に活用可能な「宇宙環境センサ」も搭載する。

ひまわり10号に搭載するセンサーなど(出典:三菱電機)
ひまわり10号に搭載するセンサーなど(出典:三菱電機)

 衛星バスは、7号から9号にも採用した同社独自の標準衛星バス「DS2000」。設計寿命は15年以上という。

 質量は、燃料充填前の乾燥質量が約2.4トン、打ち上げ時が約6.1トン。サイズは、収納時が約4m×約3m×約6m、展開時の全長が約11m。

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