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Windows用天文シミュレーションソフトの最新版「ステラナビゲータ12」発売
2023.03.15 16:49
天文関連プロダクツの開発会社であるアストロアーツ(東京都渋谷区)は3月15日、Windows用天文シミュレーションソフトの最新版「ステラナビゲータ12」を発売したと発表した。税別価格は、パッケージ版が1万4000円、ダウンロード版が1万2600円。
ステラナビゲータは、今夜見える星座や恒星・惑星、遠い過去・未来の星空や日食・月食などが再現できる天文シミュレーションソフト。1992年に初代を発売している。
最新版のテーマは、「星空ひろがる、楽しさひろげる」。星雲・星団や太陽系外惑星などのデータを拡充し、新しいプラネタリウム番組も加わるなど、星空の楽しみ方が大幅に拡張してきたが、楽しさを広げるための機能を拡充したと説明する。
具体的には、天文の基礎データを質や量の両面から見直しており、星雲や星団については、従来4個のカタログに収録されている約1万天体を表示してきたが、最新版では17個カタログから延べ約3万天体を表示する。
太陽系の衛星は24個から187個へに増加。新星や超新星、ベテルギウスやミラなどの変光星は、観測に基づいて明るさを正確に計算できるようになった。
流星群のダストトレイルや隕石の軌道、エッジワース・カイパーベルト、オールトの雲、発見が相次ぐ系外惑星の軌道など、新たにサポートした天体や機能も収録。空の描画も大気シミュレーションによって改良され、青空や夕焼け、皆既日食中の空の変化が美しく表現できるという。
天体望遠鏡のコントロールや天体写真の構図検討などに使える天体観測支援機能なども搭載。天体などの表示設定は、画面の変化を見ながらダイアログで操作できる。
任意の機能ボタンを追加できる「カスタムコントロール」やプラネタリウムのような番組を制作できる「番組エディタ」を標準搭載する。
収録されているプラネタリウム番組には、「天文学を巡る旅」や3つのギリシャ神話物語などを追加。星空に表示できる星座絵は、従来の3種類に加えて、イラストレーターの八王子氏が描いた親しみやすい「八王子星座絵」を追加した。
太陽や月、惑星といった太陽系天体の位置は、過去・未来3万年の期間にわたって正確に計算できるようになり、観測は古天文学の検証にも利用可能だという。
撮影した惑星画像や太陽表面画像の貼り付け、観測した太陽黒点の編集、日食時のコロナ画像の貼り付けにも対応。日食の再現もさらに正確になり、地球上に伸びる日食帯を表示できる。