中国、量子通信衛星ネットワークの開発に着手–低・中軌道に展開

2023.03.15 06:12

　中国で宇宙開発を担当する中国科学院（CAS）は、量子通信衛星ネットワークを開発していることをインタビューにて明かした。

　中国人民政治協商会議（CPPCC）に出席したCASの科学者でもあるPan Jianwei氏はインタビューで、「我々は国家空間科学センター（CSIS）と協力して、中・高軌道の地球周回衛星を開発中だ。将来的には低軌道衛星と高機動衛星との組み合わせで、広域の量子通信網を構築する」と語っている。

　量子通信とは通信の暗号化に量子暗号を利用したもので、解読が極めて困難だとされている。これにより、安全な情報伝達が可能となる。また中国は量子通信に利用するため、コンパクトな地上局を建設している。

　中国は2030年までの実現を目指す技術的なメガプロジェクトとして、量子通信と量子コンピューティングをあげ、戦略的新興産業として注力している。

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