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ESA、「帆」を用いて衛星を大気圏に落下させることに成功

2023.02.10 13:49

塚本直樹

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 ESA(欧州宇宙機関)は、使用済みのキューブサットに搭載された「帆(セイル)」を広げ、軌道から離脱させることに成功したと報告した。

 ESAによると、2022年12月下旬に「Drag Augmentation Deorbiting System(ADEO)」を展開。これにより地球上層の希薄な大気を受け止め、無事大気圏へと落下した。もし帆を展開しなければ、軌道離脱には数年がかかっただろうとしている。

 展開された帆は約3.6平方メートルで、アルミニウムコーティングされている。そして衛星表面の抵抗を増大させ、衛星の軌道高度を加速的に下げることができる。

 ADEOはバリエーションとして、より大きな衛星に搭載するための最大100平方mのバリエーションも想定されている。また中国も昨年、約25平方mのドラッグセイルを展開し、軌道離脱する試験を実施した。

(出典:ESA)

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