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中国、チベット高原に「アジア最大の天体望遠鏡」を建設へ

2023.01.06 08:50

塚本直樹

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 中国の北京大学が中心となり、アジアで最大の天体望遠鏡「Expanding Aperture Segmented Telescope(EAST)」を建設する計画が発表された。

 EASTはチベット高原の青海省冷湖鎮近くにある、西天山に建設される天文台だ。同地点の標高は約4200mになる。

 EASTのプロジェクト第1期では、2024年までに18枚の六角形の鏡により直径19.7フィート(約6メートル)の主鏡を建造する。このように小さな鏡をあわせて大きな主鏡を構成するアイディアは、米航空宇宙局(NASA)の天体望遠鏡「James Webb(ジェームズ・ウェッブ)」にも似ている。

 そして2030年までには第2期プロジェクトとして、18個の鏡を追加することで主鏡を26.2フィート(約8メートル)にまで拡張する予定だ。

 北京大学によれば、EASTのプロジェクトの費用は5〜6億元(約100〜120億円)になるという。また中国は、世界最大の電波望遠鏡「Five-hundred-meter Aperture Spherical radio Telescope(FAST)」を建造しており、2023年末には「Xuntian」と呼ばれる大型宇宙望遠鏡も打ち上げる予定だ。

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