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宇宙ビッグデータの天地人、JAXAから出資–JAXAにとって初の出資

2022.12.09 17:14

飯塚直

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 JAXAベンチャーである天地人(東京都港区)は12月9日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から出資を受けたと発表した。

 同社は、JAXAの職員が兼業で働いている、日本でも珍しい宇宙ベンチャー。JAXAの衛星をはじめとする地球観測衛星などから得られる宇宙ビッグデータを活用し、土地評価サービス「天地人コンパス」をコアとした事業を展開している。

 「農業」「インフラ」「エネルギー」「カーボンオフセット」という4つを軸に事業を展開。農業事業では、宇宙ビッグデータを活用した「宇宙ビッグデータ米」を栽培している。インフラ事業では、2022年2月から愛知県の豊田市上下水道局水道維持課とチームを組んで、漏水リスクを分析する実証実験を実施している。

 2021年4月に「科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律」が改正。これに伴い、JAXAでは研究開発の成果を活用する民間企業などに出資するとともに人的、技術的に援助できるようになっている。

 今回、JAXA初の出資案件として天地人が選ばれた。同社では、衛星データの新しい活用方法を開拓するとともに着実に事業を拡大していることが評価されたことが出資につながったと説明する。

 今後も天地人コンパスを土台に、衛星データビジネスの中心になるように、JAXAの支援を受けつつ、世界のユーザーニーズを満たす技術開発を進めていくとしている。

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