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AWS、衛星画像解析に機械学習ソフトを試験導入–軌道上処理で地球への送信データ削減
2022.12.08 10:10
Amazon Web Service(AWS)は、D-OrbitやUnibapと共同で、宇宙から撮影した衛星画像を解析する機械学習ソフトウェアを試験的に導入すると発表した。
D-Orbitはイタリアを拠点とする宇宙開発ベンチャー企業で、Unibapはコンピューティング技術を開発している。地球観測分野はますます需要が高まっているが、一方で地球に送信できるデータ帯域幅には限りがあり、送信画像の選択に課題が生じていた。
アマゾンは過去10カ月、地球観測画像の解析に機械学習ソフトウェアを導入し、最適なものだけを送信する実験を続けていた。2022年1月に打ち上げられたD-Orbitの「ION」衛星にはUnibapが構築した機械学習ペイロードが搭載され、大量の宇宙データが処理された。
Amazon Web Services(AWS)によれば、機械学習ソフトウェアによって大気中の雲や山火事の煙などのほか、地上の建物や海上の船舶を識別することに成功した。さらに、地球に送信する画像サイズを最大42%削減することに成功。配信プロセスの速度と効率を向上させたと述べている。