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アークエッジ・スペース、2機目のキューブサットの打ち上げに成功
2022.12.01 08:00
超小型衛星(キューブサット)による低軌道コンステレーションや深宇宙探査を推進するアークエッジ・スペース(東京都江東区)は11月27日、同社にとって2機目となるキューブサット「OPTIMAL-1」の打ち上げに成功したと発表した。
OPTIMAL-1は、日本時間11月27日午前4時20分にフロリダ州のケネディ宇宙センターから、Space Exploration Technologies(SpaceX)のロケット「Falcon 9」に搭載された無人宇宙船「Dragon」で打ち上げられ、日本時間11月27日午後9時40分頃、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングしている。
今回の打ち上げは、DragonによるISSへの商業補給サービス(Commercial Resupply Services:CRS)の26回目となるミッション「CRS-26」。
2023年1月にISSにある日本実験棟「きぼう」のエアロックから搬出され、小型衛星放出機構(JEM Small Satellite Orbital Deployer:J-SSOD)で宇宙空間へ放出される予定。放出後は、1カ月程度の初期運用を行ったのち、超小型推進系や通信装置、軌道上高度情報処理技術などの各種実証実験を行う予定だという。
OPTIMAL-1は、2018年に軌道上実証した3U汎用バスの機能を高めるために改良し、実証するとともに(1)超小型推進系、(2)オンボードディープラーニングボード、(3)超小型ハイパースペクトルカメラ、(4)特定小電力通信――などの技術実証をメインミッションとしたマルチミッション衛星。今後、世界の森林管理、農業、防災、物流、通信などへの貢献が期待できるという。
アークエッジスペースは、2019年に経済産業省の産業技術実用化開発事業費補助金(宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業)に採択され、「TRICOM衛星による超小型推進系・通信装置及び軌道上高度情報処理技術の実証事業」をテーマとしてOPTIMAL-1の開発に取り組んできた。