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Artemis IのOrion宇宙船、月周回軌道に無事突入
2022.11.29 09:28
米航空宇宙局(NASA)の「Orion(オリオン)」宇宙船が11月25日、月を周回する高高度軌道へと突入したことが確認された。
OrionはNASAの月探査計画「Artemis I」として、「Space Launch System(SLS)」ロケットにより打ち上げられた無人の宇宙船だ。ミッションでは月周回軌道を飛行し、将来の有人月探査に向けたデータを収集する。
Orionは25日午後に、メインエンジンを88秒間点火。この操縦(マヌーバ)により同宇宙船は飛行速度を変化させ、月を周回する遠方逆行軌道(DRO)へと遷移した。同軌道では飛行に必要な燃料消費を抑えつつ、安定した飛行が可能となる。
Orionは12月1日にサイドマヌーバを行い、DROを離脱。そして同月5日に再度エンジン点火をし、11日に地球へと帰還しカリフォルニア沖の太平洋へと落下する予定だ。
ArtemisミッションにてDRO軌道を利用するのは、Artemis Iのみとなる。次回の「Artemis II」ではフリーリターン軌道を利用し、有人ミッションとなる「Artemis III」以降ではハロー軌道を利用することになる。