特集

「Starship」が再び射場に、宇宙エレベーター向け接合技術を評価–3分で読める先週の宇宙トピックまとめ（9月4日〜10日）

　SpaceXの巨大ロケット「Starship」の最新動向から、宇宙エレベーター向け接合技術の評価まで。先週1週間（2023年9月4日～9月10日）に掲載したニュースの中から注目すべき記事をまとめた。

「Starship」が射場に、2度目の打ち上げへ–米連邦航空局の認可待ち

　Space Exploration Technologies（SpaceX）の次世代ロケット「Starship」のプロトタイプが、テキサス州南部のロケット射場に立ち上がった。

　Starshipは、ブースターのSuper Heavyと組み合わせることで、全長120mにもなる巨大ロケットで、1回目の打ち上げではブースターの分離に失敗していた。現在は2回目の打ち上げ試験に向けて準備を進めており、SpaceXのCEOを務めるElon Musk氏は「Starshipは打ち上げ準備が整っており、連邦航空局（FAA）の認可を待っている段階だ」と述べた。

宇宙エレベーター向け接合技術を評価、JAMSTECの宇宙環境曝露実験を支援

　国立研究開発法人の海洋研究開発機構（JAMSTEC）は、国際宇宙ステーション（ISS）で実施する宇宙環境曝露実験の支援企業として有人宇宙システム（JAMSS）を選定した。

　実験では、難接着複合材と軽金属とをレーザー直接接合した試料を宇宙空間にさらし、接合の信頼性を評価する。得られたデータは、将来の宇宙エレベーター研究開発における接合技術への展開が期待されるという。

Amazonの衛星ブロードバンド「Kuiper」がVodafoneと提携

　VodafoneはAmazonの衛星ブロードバンド計画「Project Kuiper」と提携し、2024年から欧州とアフリカで4G/5Gの通信サービスを提供すると発表した。Project Kuiperは、地球低軌道（LEO）に衛星を打ち上げ、高速かつ低遅延のブロードバンド接続を提供するサービスだ。