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月面原子炉の構想、破産企業の施設をロケット製造に活用–3分で読める先週の宇宙トピックまとめ(7月14日~20日)

2023.08.21 09:05

小口貴宏(編集部)

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 Starshipの打ち上げ遅延による有人月面探査への影響から、カナダの月面原子炉計画、そしてRocketLabの新たな取り組みまで、先週1週間(2023年7月14日~7月20日)に掲載したニュースから注目すべき3本をまとめた。

Starshipの打ち上げが遅延すれば、「2025年の有人月面着陸」延期も–NASAが危惧

 米航空宇宙局(NASA)の有人月面探査ミッション「Artemis III」の進行に関して、懸念が浮上している。SpaceXの次世代ロケット「Starship」の準備が遅れているため、計画はスケジュール通りに進行しない可能性がある。

カナダ企業、月面での原子炉を計画–宇宙機関が100万ドルを提供

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 宇宙採掘企業Canadian Space Mining Corp(CSMC)は、月面での原子炉の設置を計画している。このプロジェクトは「Project Leunr」と名付けられ、輸送可能な核分裂炉の開発を目指している。そして今回、カナダ宇宙庁から100万カナダドルの資金提供も受け、計画は大きく前進した。

Rocket Lab、旧Virgin Orbit施設でロケット「Neutron」の生産規模を拡大

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 Rocket Labは、5月の破産競売で取得したVirgin Orbitの施設を活用し、開発中のロケット「Neutron」の生産規模を拡大する予定だ。

 Virgin Orbitは4月に破産し、その後の競売でRocket Labが主要製造施設と機械設備を落札した。この買収により、Rocket LabはNeutronのエンジン「Arcimedes」や複合部品の生産を拡大する予定だ。

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