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中国神舟16号が打ち上げ成功、Starlinerが打ち上げ延期–3分で読める先週の宇宙トピックまとめ(5月29日~6月5日)

2023.06.05 16:02

塚本直樹

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 中国による宇宙飛行士打ち上げミッション「神舟16号」から、Boeingの「Starliner」宇宙船の打ち上げ延期、大気圏再突入の熱を「折り紙」で制す耐熱シールドまで、先週1週間(2023年5月29日~6月5日)のニュースから注目すべき3本をまとめた。

中国の神舟16号が宇宙ステーションにドッキング

 中国は現地時間5月29日、「長征2号F」ロケットにより3人の宇宙飛行士を打ち上げた。「神舟16号」に搭乗した3人の宇宙飛行士は、「天宮」宇宙ステーションにドッキング。現在、同宇宙ステーションには6人の宇宙飛行士が滞在している。

ボーイングのStarlinerが打ち上げ延期

出典:Boeing

 Boeing(ボーイング)は米国時間6月1日、宇宙船「CST-100 Starliner」の有人飛行を無期限に延期すると発表した。

 Starlinerは4人が搭乗できる宇宙船で、2022年5月に無人での打ち上げと国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキング、および地球への帰還ミッション「OFT-2」を実施していた。一方、米航空宇宙局(NASA)は7月21日の有人飛行(Crewed Flight Test:CFT)の実施に慎重姿勢を見せていた。

大気圏再突入の熱を「折り紙」で制す耐熱シールド–英企業が開発、再使用も視野

 英国を拠点とするSpace Forgeは、折り紙の構造にヒントを得た耐熱シールド「Pridwen」のテストを、2023年後半にも実施すると明かした。

 一般的な耐熱シールドは、シールドの一部を徐々に燃焼させることによって、大気圏再突入時の熱を排除する。一方のPridwenは、表面積が非常に大きいことを生かし、熱をシールド全体に拡散させたうえで、最終的に放射によって排出する。大気圏への再突入時にも破損しないといい、再使用も視野に入れられている。

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