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インド火星探査機「MOM」が通信途絶、バッテリーが限界か–インドメディア報道
2022.10.04 18:12
インドの火星探査機「Mars Orbiter Mission(MOM)」の通信が途絶したことを現地メディアThe Hinduが報じている。
MOMは2013年11月に打ち上げられた探査機で、火星軌道には2014年9月に投入。カメラや赤外線センサー、メタン数値の計測などで火星の地形や生命の痕跡の有無を調査してきた。
もともと6〜10カ月の運用が想定されていたMOMは、当初の計画を大幅に上回る8年間に渡って探査してきた。インド宇宙研究機関(ISRO)からの正式な声明はまだ発表されていないが、報道ではバッテリーが動作限界を超えたことで、自動的に通信が切断されたとの関係者による憶測を伝えている。
MOMには3枚のソーラーパネルが搭載されている。しかし、近日発生した日食により、充電能力に問題が発生した可能性がある。
ISROのとある上級科学者は「燃料の枯渇なのか、アンテナが通信不能に陥ったのか、正確な理由を確認しようとしている」とTimes of Indiaに語っている。「しかし、一つだけ確かなことは、我々はもう探査機を回収することはできないだろう」