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SynspectiveとSpectee、リアルタイムの浸水被害マップ作成を目指して協業
2025.07.11 16:30
小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するSynspective(東京都江東区)とリアルタイムの防災・危機管理情報サービスを提供するSpectee(東京都千代田区)は協業を開始した。両社の浸水解析技術を融合させ、より詳細な被害状況の把握を目指す。7月10日に発表した。
Synspectiveは、小型SAR衛星「StriX」で天候や時間帯に左右されずに広域の地表面を観測し、浸水被害を解析している。SpecteeはAI(人工知能)技術でSNSの情報から災害や危機管理の情報をリアルタイムに抽出し、位置情報や被害の状況を可視化するサービスで国内トップシェアを誇っているという。
SAR衛星の観測だけでは、ビルや住宅が密集する都市部などの局所的、詳細な被害状況の把握には課題があったと説明。この課題を解決するため、広域を捉える「宇宙の眼」とピンポイントの状況を捉える「地上の眼」を組みあわせることで災害対応能力を飛躍的に向上させることを目指して協業に至ったと説明している。
今回の協業では、SAR衛星データから得られる広域の浸水範囲とSpecteeが収集、解析したSNS上の現場の被害情報やリアルタイムに浸水の影響範囲を地図に表示する「リアルタイム浸水推定」を統合する。両社の浸水解析結果を突き合わせることでSAR衛星だけでは判別が難しかった住宅密集地などでの浸水状況を保管して、より実態に即した、浸水被害マップの作成を目指す。
関連情報
Synspectiveプレスリリース(PR TIMES)
