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ボーイング、米宇宙軍と4100億円の契約–核指揮統制向けに高セキュリティ通信衛星2機を納入
2025.07.08 17:00
米宇宙軍の宇宙システム軍団(Space Systems Command:SSC)は米国時間7月3日、核指揮統制通信(nuclear command control and communications:NC3)用の高セキュリティ通信衛星2機の納入に向け、米Boeing(ボーイング)と28億ドル(約4089億円)の契約を締結した。
現在、計画されている「進化型戦略衛星通信(Evolved Strategic Satellite:ESS)」は、核指揮統制のために強靭な通信を提供することを目的としている。これは、終末的な状況で遠隔地の潜水艦やミサイルサイロから核兵器を発射する、現行の「先進極高周波(Advanced Extremely High Frequency:AEHF)」通信衛星の後継となる。
米宇宙軍は2020年にBoeing、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)、Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)の3社と契約し、最初の衛星納入企業としてBoeingを選定した。宇宙軍はこの計画で、少なくとも4機の衛星を購入するために120億ドル(約1兆7518億円)を費やし、固定価格契約で衛星を追加する計画だ。
ESSに搭載される、ソフトウェアで定義できる通信機器はSESの「O3B mPOWER」衛星ネットワークで実証済みであり、Boeingが米国防総省向けに製造中の「広帯域グローバル衛星通信(Wideband Global SATCOM)」衛星にも搭載される予定だ。

関連情報
Boeingプレスリリース
SSCプレスリリース
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