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スペースX、気象衛星打ち上げで米宇宙軍と117億円で契約–3回連続で受注

2025.07.02 14:30

塚本直樹

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 米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)は米国時間6月27日、2027年に米軍の気象監視衛星を打ち上げるための8160万ドル(約117億円)の契約を結んだ。

 USSF-178と呼ばれる、このミッションの契約は、米宇宙システム軍団(Space Systems Command:SSC)と締結された。SpaceXは気象監視衛星「Weather System Follow-on – Microwave Space Vehicle 2(WSF-M2)」とともに「BLAZE-2」と呼ばれる実験用の小型衛星群も打ち上げる。

 WSF-M2はBAE Systemsによって製造され、太陽同期軌道(SSO)で全球的な気象の状況を監視する。海上での風の強さや方向を測定するセンサーを搭載し、熱帯低気圧の強度評価や嵐の発達を追跡する。地球低軌道(LEO)での高エネルギー荷電粒子を観測し、宇宙天気のデータを観測する。

 WSF-M2のコンステレーションは、海氷の特性評価、土壌水分量の評価、積雪深の測定能力も備えている。BLAZE-2は、さまざまな国防機関によって開発された実験用の小型衛星を搭載する。

 WSF-M2は、SpaceXが2024年4月に打ち上げた先行機「WSF-M1」に続く、WSF-M計画での2機目で最後の衛星となる。SpaceXは、米軍での「国家安全保障輸送プログラム(National Security Space Launch:NSSL)」で3回連続して受注したことになる。

(出展:BAE Systems)
(出展:BAE Systems)

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SSCプレスリリース
WSF-M
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