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cosmobloom、「B Dash Camp」ピッチコンテストで優勝–2026年の宇宙実証目指す
2025.05.27 09:00
cosmobloom(東京都大田区)は5月21~23日に開催されたカンファレンス「B Dash Camp 2025 Spring in Sapporo」のピッチコンテスト「Pitch Arena」で優勝した。
スタートアップ120社以上の応募の中から、書類審査と面接を経て12社が予選に出場し、7社がファイナルステージに進出した。cosmobloom 代表取締役 福永桃子氏が登壇し、「宇宙空間での大型構造物の実現」「その先にある宇宙インフラの構築」といった事業構想を発表。革新性と実行力が評価され、優勝したという。
cosmobloomは、日本大学 理工学部 航空宇宙工学科 宮崎研究室(宇宙航空研究開発機構=JAXA 宇宙構造物システム研究室)を前身とした、膜やケーブルといった極めて柔軟な構造である「ゴッサマー構造」を活用した宇宙構造物を解析、設計、開発している。
研究室時代に開発した非線形弾性動力学解析コード「NEDA」は、2010年にJAXAが打ち上げた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」の膜面展開シミュレーションに利用され、「太陽帆(ソーラーセイル)」を主推進装置として利用する世界初の惑星間航行の成功に貢献した実績あるツールと説明する。
同社は、コアであるNEDAと宇宙機開発の経験でゴッサマー宇宙構造物の解析、設計、開発を検討する企業に実現可能なシステムを提供しているという。同社は今後、2026年の宇宙空間実証を目指し、国内外のパートナーとの連携を強化するとともに、多くの宇宙関連事業者と協業して新産業創出に取り組んでいくとしている。
B Dash Campはインターネット業界の第一線で活躍する経営者や著名人が集結する日本最大規模という招待制カンファレンス。スタートアップの経営者や上場企業の役員、ベンチャーキャピタル、スタートアップ支援者などが集まり、業界トレンドに関する「セッション」や参加者間の「ネットワーキング」、スタートアップによるピッチコンテストであるPitch Arenaなどを実施している。Pitch Arenaに出場した多くのスタートアップが資金調達や事業連携を実現し、その株式上場や合併・買収を達成しているという。
