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インド、「PSLV」ロケットの打ち上げ失敗–国境線監視に重要な衛星を消失
2025.05.19 13:50
インド宇宙研究機関(ISRO)は現地時間5月18日、「Polar Satellite Launch Vehicles(PSLV)」ロケットの打ち上げが失敗したと発表した。
サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられたPSLVは、打ち上げから約6分後、ロケットの第3段に問題が発生し、機体と搭載していた衛星が失われた。
「PSLVは4段式のロケットで、第2段までは正常に動作していた」とISRO長官のV. Narayanan(V・ナラヤナン)氏は打ち上げ後に述べている。「第3段のモーターは正常に作動したが、作動中に異常がみられ、ミッションは達成できなかった。詳細は分析後に改めて報告する」
PSLVには、地球観測衛星「EOS-09」が搭載されていた。衛星には合成開口レーダー(SAR)が搭載されており、これはインドの地球観測衛星シリーズにおける9回目のミッションだった。
「パキスタンや中国との国境における継続的な安全保障上の懸念を考えると、24時間体制で信頼できる情報を提供できるEOS-09の能力は特に重要だ」と現地紙India Todayは打ち上げ前に報じていた。
EOS-09の打ち上げは、インドにとって今年で2回目の打ち上げで、ISROにとっては通算101回目、PSLVにとっては63回目の打ち上げだった。32年間の運用の中でPSLVの失敗はこれが3回目だった。

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