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NASA、補給船「シグナス」損傷で6月のISS補給ミッションを中止–次回は2025年秋頃
2025.03.28 17:28
米航空宇宙局(NASA)は米国時間3月26日、補給船「Cygnus」(シグナス)の損傷により、国際宇宙ステーション(ISS)への補給ミッション「NG-22」を中止したと発表した。
NASAは3月5日、Cygnusの輸送用コンテナがロケット射場への移動中に損傷したと発表した。その後、機体に影響がないか詳細に検査していたが、貨物モジュール自体が損傷していることが確認され、NG-22の6月の打ち上げを正式に中止した。
NASAによれば、Cygnusの打ち上げミッションは完全に中止されたわけではないという。海外メディアのSpace.comによると、Cygnusを製造するNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)と「NASAは引き続き協力し、貨物モジュールが将来の飛行で安全にISSに到着できるかどうかを評価する予定だ」
今回のミッションの中止がISSの宇宙飛行士に深刻な影響を及ぼす可能性は低い。NASAはすでに、6月に打ち上げる予定のSpace Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Cargo Dragon」で追加の食料や必需品を輸送する計画だ。Cygnusによる次回のミッション「NG-23」は今秋に予定されている。
NG-22とNG-23、Cargo Dragonは、米航空宇宙局(NASA)がISSへの貨物や物資の輸送を民間企業に委託する「商業物資輸送サービス」(Commercial Resupply Services:CRS)の第2フェーズ(CRS-2)の一環。

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Space.com