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NASA、630億円の契約を打ち切り–DOGEがXに投稿、詳細は明かさず
米航空宇宙局(NASA)は米国時間3月24日、「重複」または「主要な優先事項と合致しない」として4億2000万ドル(約630億円)分の契約を打ち切ることを明らかにした。海外メディアのSpaceNewsが報じた。
今回の決定は、「政府効率化省」(Department of Government Efficiency:DOGE)のX(旧Twitter)への投稿で判明した。NASAはこの投稿を認め、「DOGEの取り組みに沿って、労働力とリソースの最適化に取り組んでいる」とメディア向けに説明している。
現時点では、NASAがどの契約を打ち切るのかは判明していない。終了対象として選ばれた契約についての詳細、それらの契約が不要または不整合であると判断された経緯についてNASAは説明していない。
DOGEの投稿によれば、少なくとも3件で各1500万ドル(約23億円)、合計4500万ドル(約68億円)の「変更管理サポートサービス」(Change Management Support Services)に関するコンサルティング契約が終了した。
NASAは2024年初頭にコンサルティング会社と複数年の包括購入契約を締結した。契約額は5年間で最大1500万ドル(約23億円)。NASAは2025年3月中旬にBooz Allen Hamilton、Deloitte、Guidehouse、McKinseyの4社に「便宜上の解約」通知を出した。NASAが解約通知を出した時点で、どの企業も契約に基づく支払いを受けていなかった。
DOGEのウェブサイトでは、NASAの契約で終了したものが17件で、総額4450万ドル(約67億円)だと掲載されている。しかし、すでに支払われていた契約もあり、削減効果は小さい見込みだ。複数の研究助成金が打ち切られたとの報告もあるが、それが今回の契約削減と関連しているかは不明だ。