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スペースXに対抗するため、衛星の製造企業と運用企業は「より連携すべき」–Satellite 2025で議論
2025.03.14 13:23
欧州の衛星メーカーことAerospacelabやThales Alenia Spaceは、Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)のような垂直統合企業にどのように対抗するのかについて議論を交わした。
SpaceXは「Falcon 9」(ファルコン9)ロケットによる地球低軌道への「Transporter」や中傾斜軌道への「Bandwagon」などのライドシェア(相乗り)ミッションで高頻度かつ低コストな軌道アクセスを提供している。また、同社は衛星ブロードバンドサービス「Starlink」を提供するためにすでに7000機ものStarlink衛星を打ち上げ、運用している。
米ワシントンDCで3月10~13日にイベント「Satellite 2025」が開催。3月12日の議論を取材した海外メディアのSpaceNewsによれば、Aerospacelabの創業者で最高経営責任者(CEO)であるBenoit Deper(ブノワ・デペール)氏は、「障壁を打ち破り、リスクを共有するために合併したり、合弁会社を形成したりして、チームとしてもっと連携すべきた」と述べた。「現在のような縦割りのアプローチを続ければ、行き着く先は見えている」
Thales Alenia SpaceのCEOであるHervé Derrey(エルヴェ・デレイ)は、「垂直統合型企業に対抗する唯一の道は、運用者とサプライヤーが共同エンジニアリングを通じて垂直統合型組織を模倣し、革新を促進し、可能な限り多くの価値を引き出すことだ」と発言。「これは従来のベンダー、サプライヤー、顧客の関係では実現できない」
衛星メーカーはすでに統合の道へと向かっている。例えばAirbusは、Thales Alenia SpaceやLeonardo(レオナルド)と衛星事業の統合について協議を進めている。