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トランプ大統領、火星に星条旗を掲げることに意欲–「明白な使命を追い求める」

2025.01.21 13:59

塚本直樹田中好伸(編集部)

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 Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は米国時間1月20日、アメリカ人宇宙飛行士を火星に送り、星条旗を掲げるとの意欲を明かした。

 第47代アメリカ合衆国大統領として就任を宣誓したTrump氏は、就任演説でアメリカの拡張主義と探検への回帰を訴え、今後4年間のビジョンを提示した。

 「富を増やし、領土を拡大し、都市を建設し、期待を高め、新しく美しい地平線へと国旗を運ぶ。そして我々は、アメリカ人宇宙飛行士を打ち上げ、火星に星条旗を掲げるために、星々に向かって『明白な使命(Manifest Destiny)』を追い求めるだろう」

 「明白な使命(Manifest Destiny)」について、海外メディアのSpace.comは19世紀に大陸を横断するまでに米国の領土拡大を推進した哲学と表現。Trump氏は、その考えを宇宙にまで広げようとしていると指摘した。

 就任演説に参加したSpace Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)を率いるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、Trump氏の火星探査計画を聞き、親指を立てながら満面の笑みを浮かべていたという。

 Trump政権では、副大統領のJ.D.Vance(J・D・ヴァンス)氏が国家宇宙会議(National Space Council:NSpC)のリーダーとなる見込みだ。米航空宇宙局(NASA)の長官には、SpaceXのロケットで2度宇宙を飛行した実業家のJared Isaacman(ジャレッド・アイザックマン)氏が就任する見込みだ

 2017~2021年の第1次政権は宇宙安全保障と宇宙探査を支援、宇宙での米国での権益を守るために軍の新たな部門として宇宙軍を創設した。

現在のNASA長官であるBill Nelson氏は副長官のPam Melroy氏とともにX(旧Twitter)で退任の言葉を話した(出典:Bill Nelson氏公式Xアカウント)

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Space.com

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