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兼松やSpace BDなど4社でコンソーシアム「SORAxIO」結成
2024.12.02 08:00
Space BD(東京都中央区)など4社は宇宙利用についての啓蒙活動や利用者支援、政策提言などを連携するためのコンソーシアム「SORAxIO(ソラクシオ)」を11月29日に結成した。Space BDのほかに有人宇宙システム(JAMSS)、兼松、デジタルブラストで結成した。
SORAxIO(Space Opportunities Revolution And Transfer to(=x) Innovative Outcomes)は、宇宙(SORA)を利用する機会を革新して、宇宙滞在や宇宙製造、エンターテインメントなど宇宙を利用したイノベーション創出活動を推進するという。
コンソーシアムでは、地球低軌道(LEO)利用の活性化に向けてユーザーの拡大をめざして、主に国際宇宙ステーション(ISS)を利用する事業を推進してきた各社と連携して、宇宙環境を利用する規制や制度を調査して政府に提言すると説明。2025年度以降、ISSの日本実験棟(Japanese Experiment Module:JEM)「きぼう」の利用インテグレーション業務を通じて知見を蓄積、共有して次の宇宙ステーションに向けた経験の獲得を目指すとしている。
現在のISSは2030年に退役することが決まっており、これまでISSが担っていた役割は、米企業が開発、所有、運用する民間宇宙ステーションが引き継ぐという動きになっている。
一方、これまで宇宙と関わりがなかった非宇宙系企業も、宇宙に興味を持つようになっている。だが、宇宙の利用を考えている企業からは「宇宙で実験をする際に、どのような準備や費用が必要なのかがわからない」「手順に関する情報収集するだけでも時間がかかる」「費用の全貌が分からず前払いが必要となるため、社内稟議が通せない」など、宇宙への参入障壁が高いという声が寄せられているという。
日本の宇宙産業の発展に向けて、研究目的から商業利用を加速させるための新しいルール作りやユーザーフレンドリーな利用ガイドラインの策定を通じて宇宙利用を促進できる環境作りが重要と説明。こうした背景からSORAxIOを立ち上げたと解説している。