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スペースX、競合「ワンウェブ」の通信衛星20機を打ち上げ
2024.10.21 17:36
米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)は米国時間10月20日、衛星ブロードバンドサービス「OneWeb」の衛星を打ち上げた。OneWebはSpaceXの衛星ブロードバンドサービス「Starlink」の競合にあたる。
OneWebは多数の衛星を地球低軌道(LEO)に打ち上げることで、高速で低遅延というインターネット接続を提供する。2023年10月には、静止軌道を中心に衛星を運用している事業者のEutelsat(ユーテルサット)と合併し、正式名称を「Eutelsat OneWeb」に変更。2024年2月にアップグレード版となる「OneWeb Gen 2」の規模を縮小することが発表された。
カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられたSpaceXの「Falcon 9」(ファルコン9)ロケットは、20機のOneWeb衛星を打ち上げた。これは、OneWebでの第1世代(V1)の衛星の最後の打ち上げとなった。Falcon 9の第1段は、地上への着陸に成功している。
SpaceXによるOneWebの前回の打ち上げは2023年5月に実施され、衛星の数は634機となっていた。「OneWebは今年中に世界規模のサービス提供を開始する予定で、すでに世界中の顧客向けにサービスを拡大している」と、同社は当時述べていた。
合併前のOneWebは、仏Arianespaceを通じてロシアのロケット「Soyuz」で打ち上げる契約を交わしていた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、OneWebはFalcon 9で打ち上げる契約を2022年3月にSpaceXと交わした。