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月探査ミッション「Artemis I」、月の水を探す2機の小型衛星を打ち上げ
2022.08.16 17:48
米航空宇宙局(NASA)が8月29日以降の打ち上げを予定している月探査ミッション「Artemis I」では、月の水を探すキューブサット(小型衛星)「Lunar IceCube」「Lunar Polar Hydrogen Mapper」が打ち上げられる。
Artemis Iでは無人の宇宙船「Orion(オライオン)」を月周回軌道に打ち上げ、将来の有人ミッションに向けてテストする。SLSには10個の小型ペイロード用スペースが用意されており、Lunar IceCubeとLunar Polar Hydrogen Mapperはそれを利用したミッションとなる。
Lunar IceCubeはケンタッキー州のモアヘッド州立大学によって開発された。同衛星はNASAの分析機「BIRCHES」を搭載し、月の表面と外気圏(月を取り巻く薄いガス層)の水をマッピングする。Lunar IceCubeは新型のイオンスタラスター(推進装置)を搭載している。
アリゾナ州立大学によって開発されたLunar Polar Hydrogen Mapperは、月の南極にある水からできた氷の潜在的な領域を調査する。衛星には中性子スペクトロメーターを搭載し、月表面から1m以内にある水素堆積物をマッピングする。
将来人類が月面での活動を広げる際には、水の確保が重要な課題となる。Lunar IceCubeとLunar Polar Hydrogen Mapperによって収集されるデータは、将来重要な意味を持つことになると期待されている。