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スペースX、ファルコン9の「ダブルヘッダー」に成功–7月11日の失敗から名誉挽回
Space Exploration Technologies(SpaceX)は米国時間7月28日、2機の「Falcon 9」ロケットを打ち上げたが、その時間はわずか5時間だった。海外メディアのSpace.comが報じた。
SpaceXは、7月11日にFalcon 9を打ち上げたが、ロケット第2段エンジンの燃焼が完了せず、20機の衛星は予定よりも低い軌道に投入され、ミッションは失敗した。
7月28日最初の打ち上げは米東部夏時間午前1時9分。米フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられ、衛星ブロードバンドサービスの「Starlink」衛星23機を投入。打ち上げに利用された第1段は14回目のミッションで、ブースターは300回目の再飛行となった。
7月28日2回目の打ち上げは米東部夏時間5時22分。カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた。21機のStarlink衛星が打ち上げられ、そのうち13機はスマートフォンとの直接通信機能「Direct to Call」を備えている(Direct to Callは一般的に「direct-to-cell」とも「モバイルダイレクト」とも呼ばれている)。
Falcon 9のダブルヘッダーは2023年3月や2024年3月に実施済み(2024年3月の打ち上げは本来トリプルヘッダーを予定していた)。SpaceXは36時間で3機を打ち上げたこともある。
7月11日の軌道投入失敗は、第2段から液体酸素が漏れたことに起因する。この漏れは液体酸素システムの圧力センサーのラインに亀裂が入ったことが原因と判断。すでに再発防止策を講じているという。
「近い将来、第2段エンジンの故障した検知ラインとセンサーは取り外される。このセンサーは飛行安全システムで使用されておらず、エンジンに既にある代替センサーでカバーできる」
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Space.com