宇宙食となった「鰻の蒲焼き」、地上で販売--長期保存が可能、災害食にも

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宇宙食となった「鰻の蒲焼き」、地上で販売–長期保存が可能、災害食にも

2024.04.09 11:41

UchuBizスタッフ

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 観光荘(長野県岡谷市)は、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載された宇宙食用の「鰻の蒲焼き」を地上でも食べられるようにした。同社のオンラインストアなどで購入できる。

 同社は創業70年という老舗の鰻料理店を運営。2019年にプロジェクトを立ち上げて宇宙食化に乗り出し、2023年6月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から「宇宙日本食」の認証を取得。2023年8月~2024年3月にISSに長期滞在したJAXA宇宙飛行士古川聡氏とともにISSに搭載された

(出典:観光荘)
(出典:観光荘)

 宇宙食開発プロジェクトでは、宇宙食を製造するための基準をクリアするため、食品衛生管理の国際規格「HACCP」の考え方を取り入れ、衛生管理体制を徹底的に見直したと説明。ISSに搭載された「スペースうなぎ(うなぎ蒲焼)」は、自社の加工場をリニューアルして製造しているという。

 原料は、養鰻事業者である夏目商店(愛知県豊橋市)と共同で開発した国産ブランド「シルクうなぎ」を使用。宇宙空間でも食べやすいように宝食品(香川県小豆島町)にレトルト加工を委託、袋を開ければ、そのまま食べられる仕様になっている。

 観光荘は、宇宙食となった鰻の蒲焼きを地上で食べられるように一般販売用「スペースうなぎ」を3月12日から販売。観光荘の店舗で提供している鰻の蒲焼きと同様に蒸さずに香ばしく焼き上げ、甘めのタレで仕上げつつ、宇宙食として使用できるよう特殊な製法でレトルトパックにしている。携帯に便利で長期保存できることからアウトドアや備蓄用の災害食としても活用できる。

 同社店舗の岡谷本店(長野県岡谷市)と松本店(長野県松本市)で購入できるほか、同社のオンラインストアでも購入できる。税込価格は2000円。宇宙の店や宇宙物産館でも今後、販売する予定となっている。

(出典:観光荘)
(出典:観光荘)

関連情報
観光荘プレスリリース(PR TIMES)

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