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スカパーJSAT、宇宙スタートアップに100億円投資
2024.03.28 16:34
スカパーJSATは3月28日、国内外の宇宙スタートアップや宇宙系ベンチャーファンドを対象に100億円の枠を設けて投資すると発表した。期間は2030年までで、自社が保有するアセットとスタートアップの新しい技術を組み合わせて、宇宙ビジネスの共創を目指す。
有料多チャンネル放送の「スカパー!」で知られるスカパーJSATだが、実は老舗の宇宙「実業」企業でもある。自社の静止衛星を活用した通信サービスのほか、衛星データを活用したソリューション事業を展開。このほか、レーザーで宇宙ゴミの除去をめざすOrbital Lasersを立ち上げるなど、多くの宇宙ビジネスを展開している。宇宙スタートアップとの連携では、2023年に上場したQPS研究所や、宇宙航空研究開発機構(JAXA)発スタートアップの天地人に出資してきた。
今回の投資枠は、通信や衛星データなどのスペースインテリジェンス、開拓領域などを対象とする。また、新技術の活用と領域拡大を目的に、2030年までに実施する1500億円の成長投資の一部だという。このほか、一般社団法人SPACETIDEが提供する宇宙アクセラレーションプログラム「AXELA」にも参画し、スタートアップとの共創を進めるとした。
民間の宇宙ビジネスは急拡大しており、スタートアップとの共創を通じて、宇宙実業企業としての存在感を高める狙いもありそうだ。
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