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地盤変動可視化サービス「LIANA」に低価格プラン–精度はmmやcm、21万円から
2024.03.21 16:27
衛星データで斜面や地盤、インフラの変動をミリメートルやセンチメートルの単位でモニタリングするサービス「LIANA(リアーナ)」に低価格帯で定額利用できるサーブスプラン「LIANAメッシュ」(メッシュプラン)の提供が開始された。LIANAを共同で開発するスカパーJSAT、ゼンリン、日本工営の3社が3月21日に発表した。
既存のプランの税別価格は年間800万円から、利用面積は50km×50km~。メッシュプランは年間21万円から、利用面積は1km×1km~。
LIANA(Land-deformation and Infrastructure ANAlysis)は利用者が確認したい場所の地盤変動推移を時系列で表示。場所ごとの危険性を国土交通省の地盤伸縮計での基準や日本工営の専門技術者の評価結果で表示する。ゼンリンの地図データを実装しており、危険な場所が周囲に与える影響も把握可能と説明。危機管理のコンサルティングを日本工営から受けることもできる。
合成開口レーダー(SAR)衛星が撮影した、マイクロ波による反射強度や位相情報を含むモノクロ画像にスカパーJSATが独自に開発した解析アルゴリズムを実装、ミリメートル単位で衛星画像に含まれる対象物の変動量を時系列で可視化する。提供ツールのウェブインターフェースもスカパーJSATが開発している。
インフラ事業者の維持管理分野、建設コンサルタントの道路や河川、砂防、海岸などでの地盤調査や測量、設計での効率化と高度化、建設会社の施工分野などで利用されているとしている。
SAR衛星の画像データは、広範囲を一括で解析しモニタリングできるというメリットがある。ただ、費用が高額なため、低価格で必要な範囲だけをモニタリングサービスが求められていたという。メッシュプランは、そうしたニーズに応え、低コストかつ定額制のサービスとして、より多くのユーザーが利用できるようになると説明している。