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宇宙バイオ実験を開発するIDDK、8000万円を調達–パソナグループなどが引き受け
2024.03.18 11:48
宇宙バイオ実験サービスを開発しているIDDKは3月18日、プレシリーズAセカンドクローズで8000万円を調達したことを発表した。リバネスキャピタルとパソナグループを引受先とした第三者割当増資を実施。プレシリーズAの累計調達額は3.2億円(J-KISS型新株予約権の発行を含む)となった。
IDDKは、光学技術と半導体技術を融合させて、従来の顕微鏡とは原理が全く異なるという顕微観察技術の「Micro Imaging Device(MID)」の開発に成功、MIDを中核にした自動化宇宙バイオ実験装置の開発を進めているとしている。
日本初という民間主導の人工衛星を利用した地球低軌道宇宙バイオ実験プラットフォームの構築を目指し、2024年には実証実験、2025年からはサービスを開始し、「いつでも」「どこでも」「だれでも」使えるというMIDを微小重力などの特殊環境の「宇宙でも」あらゆる顧客にサービスを提供することを狙っている。2030年の国際宇宙ステーション(ISS)の退役を見据えた商業宇宙ステーションプラットフォームも視野に、宇宙空間でのバイオ実験を中心に宇宙を利用する新しい顧客を開拓して、市場拡大を目指している。
IDDKは宇宙バイオ実験のプラットフォーム企業になることで宇宙利用の民営化を進め、地上での研究だけでは解決できない人類課題にイノベーションをもたらしうる場を提供すると説明。今回調達した資金を活用し、次世代のMIDを開発するとともに体制を強化して、事業拡大を加速させていくとしている。
リバネスとは、同社が持つ知識プラットフォームとIDDKの宇宙バイオ実験プラットフォームを活用した教育プログラムの展開を目指す。
パソナグループとは、同社が兵庫県淡路島などで進めるウェルビーイングな社会の実現に向けた取り組みと、IDDKの技術を医療やヘルスケアなど健康や生活を豊かにするために応用する取り組みを通して、豊かな社会の創出に貢献することを目指すと説明する。
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IDDKプレスリリース