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欧州次期大型ロケット「Ariane 6」、射点で燃焼試験–緊急停止プロセスも確認
2023.09.07 16:49
欧州宇宙機関(ESA)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)、ロケット開発のArianeGroupは、次世代大型ロケット「Ariane 6(アリアン6)」の射点燃焼試験(ホットファイアテスト)を実施した。上段とロケットのコアステージを組み立てて燃料を充填し、射点でエンジンを4秒間燃焼させた。
Ariane 6は、現在欧州が運用する大型ロケット「Ariane 5」の後継機で、3段式の使い捨てロケットだ。第1段の固体ロケットモーターの本数で「A62」「A64」の2バリエーションが用意されている。
今回フランス領ギアナのギアナ宇宙センターで実施した試験の目的は、射場システムと打ち上げ最終シーケンスを確認すること。液体酸素と液体水素の燃料を入れたAriane 6を射点に移動させ、コアステージの「Vulcain 2.1」エンジンに点火した。固体ロケットブースターも取り付けていたが、こちらには点火していない。
実際の打ち上げシーケンスに従って作業を進め、エンジンを4秒間燃焼させた後、予定通り停止させた。これにより、打ち上げの緊急停止プロセスも確認できた。
10月に予定されている次の試験は、射点で470秒間エンジンを燃焼させ、コアステージの飛行シーケンスを確認する。これで問題が生じなければ、打ち上げ準備が整うという。
関連リンク
ESAプレスリリース
ArianeGroupプレスリリース