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香川高専など開発の超小型衛星「KOSEN-3」、宇宙に–新技術を実証
2023.03.27 14:25
国立高等専門学校機構は、各地の高等専門学校(高専)と大学で共同開発してきた超小型衛星(キューブサット)「高専連携衛星3号機(KOSEN-3)」が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「革新的衛星技術実証」5号機に搭載する実証テーマとして選定されたと発表した。
高専は、国立高専主体で超小型衛星「KOSEN」シリーズの開発に取り組んでいる。高専でのものづくり教育の一環で進められており、学生が主体的に開発に参画する仕組みを目指しているという。
1号機「KOSEN-1」は2021年11月9日にロケット「イプシロン」5号機で打ち上げられ、宇宙空間での技術実証に成功した。2号機「KOSEN-2」は2022年10月12日にイプシロン6号機で打ち上げられたものの、打ち上げ失敗により目的を達成できなかった。
3号機にあたるKOSEN-3は、高専8校の開発チームに2大学が加わり、「軌道維持用推進システムを搭載した次世代CubeSatの技術実証」をテーマに開発。革新的衛星技術実証4号機の実証テーマに選ばれていたが、5号機で実証することとなった。
KOSEN-3の技術実証の目的は、人工衛星の軌道寿命の長期化など。具体的には、推進システム「パルスプラズマエンジン」(Pulsed Plasma Thruster:PPT)、市販マイコンを組み合わせたオンボードコンピューター(OBC)、新規格の光無線バスを宇宙空間で実証する。
この取り組みは、香川高等専門学校(香川高専)が提案機関となり、以下の8高専、2大学が参加している。
- 香川高専
- 明石工業高専
- 米子工業高専
- 高知工業高専
- 群馬工業高専
- 新居浜工業高専
- 徳山工業高専
- 産業技術高専
- 愛知工科大学
- 九州工業大学