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習志野市、2020年に落下した隕石の模型を常設展示–3Dプリンターで造形

2023.02.21 08:00

飯塚直

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 習志野市(千葉県)は2月20日、2020年に市内に落下した隕石の精密な復元模型「習志野隕石レプリカ」を製作し、市役所に常設展示すると発表した。市のウェブサイトで「3D習志野隕石図鑑」も公開した。

 同市によると、2020年7月2日午前2時32分、関東地方を西から東へ移動する火球が目撃され、千葉県北西部への落下が予測されていた。同日、習志野市内で隕石らしき石が発見され、国立科学博物館(つくば市)で分析した結果、隕石と判明。千葉県では1969年の「芝山隕石」以来、約50年ぶり2回目に確認された隕石となる。

 落下当日に回収された破片は灰色だったが、落下2日後回収された破片は隕石に含まれる金属鉄にさびが生じ、薄茶色になっている。表面は大気との摩擦熱で溶け、部分的にツヤのない黒い膜(溶融皮殻)で覆われている。2つの破片は、きれいに接合する部分があり、1つの隕石が割れたものであると考えられている。

 その後、国際隕石学会に「習志野隕石(Narashino)」として登録されていた。習志野隕石は、金属鉄を比較的多く含む「石質隕石」で、内部に丸く小さな粒がある「球粒隕石(コンドライト)」になる。

 習志野隕石は、7月22日に船橋市内で発見された2号と、10月25日に船橋市内で発見された3号がある。

 同市は、シティセールスの一環として復元模型の製作を決定。市役所に常設展示することを決定した。

 国立科学博物館が3Dスキャンデータを提供。世界初の1000万色以上のフルカラーで造形できるという「UV硬化インクジェット方式」の3Dプリンターで造形した後、精密塗装が施され、実際の隕石そのままに再現したとしている。

製作した習志野隕石レプリカ(出典:習志野市)
製作した習志野隕石レプリカ(出典:習志野市)

 習志野市役所1階の総合受付前に展示されている。同市は、子供たちが科学への興味、宇宙へのロマンを感じる切っ掛けになればと考えているとしている。

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