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火星探査ヘリ「Ingenuity」、脚部にゴミが一時付着–損傷の兆候は見つからず

2022.10.04 17:47

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の火星探査ヘリ「Ingenuity(インジェニュイティ)」が実施した最新の飛行ミッションの最中、その脚部にゴミが付着していたことが判明した。

 Ingenuityは2020年7月に打ち上げられたNASAの火星探査機「Perseverance(パーサヴィアランス)」に搭載されていた探査機で、地球よりも重力と大気密度が小さい火星での飛行技術の実証実験を行っている。9月30日には、33回目となる飛行が実施された。

33回目の飛行で撮影された画像(出典:NASA/JPL-Caltech)
33回目の飛行で撮影された画像(出典:NASA/JPL-Caltech)

 「Jezero(ジェゼロ)」クレーターでの最新の飛行では、脚部にデブリが付属していたことが確認されている。デブリはIngenuityが着陸する前に、脚部から自然と離脱したようだ。

 NASAのジェット推進研究所(JPL)は声明で「飛行中と飛行後の全ての飛行データを精査したが、探査機が損傷した兆候はない」と述べている。

 Ingenuityは当初の予定となる5回を大幅に超える、飛行ミッションを実施している。将来的には、同探査機をベースとしたヘリコプターによるサンプルリターンミッションも計画されている

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