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ispaceとブリヂストン、月探査車向けタイヤで協業–2029年以降の実用化を目指す

2025.07.31 17:00

UchuBizスタッフ

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 ispace(東京都中央区)とブリヂストンは中小型月面探査車(ローバー)向けタイヤの実用化に向けた基本合意書を締結した。2社はローバーの性能向上に向けた活動を共同で進める。7月31日に発表した。

 ispaceが研究開発を進める小型と中型の月面ローバーは、月面での自走機能に加え、高解像度の動画や写真の撮影機能、月での水資源探査に活用できるなど小型ながらも機能性を追求した設計という。

月面ローバー用タイヤのコンセプトモデル(出典:ブリヂストン)
月面ローバー用タイヤのコンセプトモデル(出典:ブリヂストン)

 そのプロトタイプにブリヂストンが開発する、柔らかく変形することで高い走破性と耐久性があるという月面ローバー用タイヤ(弾性車輪)を装着して地上で評価検証する。検証を通じて月面での技術実証の実現性や事業性を評価することで早くて2029年頃の実用化を目指す。

 2社は、月面ローバーを活用した探査に向けての技術実証や課題解決を目指し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「宇宙戦略基金」の活用なども見据えて積極的に協業を進めていくとしている。

7月15日の締結式。(左から)ブリヂストン BSJP直需タイヤ戦略企画/新モビリティ事業部門長 太田正樹氏、space 代表取締役 最高経営責任者(CEO) 袴田武史氏(出典:ispace)
7月15日の締結式。(左から)ブリヂストン BSJP直需タイヤ戦略企画/新モビリティ事業部門長 太田正樹氏、space 代表取締役 最高経営責任者(CEO) 袴田武史氏(出典:ispace)

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ispaceプレスリリース

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