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三井物産子会社の日本低軌道社中、ISS「きぼう」後継と商用物資補給船の開発を開始

2025.07.29 08:30

UchuBizスタッフ

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 三井物産の100%子会社である日本低軌道社中(東京都中央区)は国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(JEM)「きぼう」の後継になる民間企業による「日本モジュール」と新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」をベースにした「商用物資補給船」の開発を開始した。7月28日に発表した。

 「宇宙戦略基金」の交付決定を受けた。同社は自社のミッションについて2030年に予定されているISS退役後の「ポストISS」で日本としての宇宙ステーション利用の場と機会を確保し、地球低軌道(LEO)での日本の強みである技術や産業を生かした新しい経済圏の構築に貢献することと説明する。

 加えて、微小重力や極限環境、有人滞在拠点などのLEOの特徴を活用した科学的な実験や新事業を通じてライフサイエンスや素材、データ処理、エンターテインメントなど地上の非宇宙産業に革新をもたらすことが目的という。一つひとつの利用をつなげることで日本モジュールを核としたLEO利用のエコシステムを形成すると説明している。

 開発完了後には、米民間企業が主導する宇宙ステーションに接続される日本モジュールを保有、運用し、安全性や利便性、コスト競争力を兼ね備えつつ、LEOならではのサービスを提供する計画と解説。宇宙ステーションまでの物資補給サービスを提供することで宇宙ステーションの利用や構築に貢献すると言う。

 同社は、拠点システムとなる日本モジュール、宇宙環境利用、物資補給、宇宙飛行士活動という4要素で構成される日本のLEO活動のグランドデザインを官民連携で描き、日本のプレーヤーのプレゼンスが最大化される事業群の形成に尽力すると説明している。

(出典:日本低軌道社中)
(出典:日本低軌道社中)

関連情報
日本低軌道社中 プレスリリース

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