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コニカミノルタとトヨタ自動車、ダスト除去装置を共同開発–月の有人与圧ローバーに必須

2025.07.04 16:30

UchuBizスタッフ

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 コニカミノルタトヨタ自動車とダスト除去技術の共同開発契約を締結した。7月3日に発表した。

 トヨタ自動車と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が研究開発する、月面を走行する有人与圧探査車(ローバー、愛称「ルナクルーザー」)に向けた宇宙用ダスト除去装置の開発と開発した技術の地上転用する事業化の検討を進める。

 コニカミノルタが複合機で培ってきた、静電気を帯びたトナーの除去技術がローバーの車体に付着する月の砂や塵(レゴリス)を除去するために必要な要素技術として期待されていることから、共同開発契約の締結に至ったと説明している。開発技術やノウハウの地上製品への応用、事業化の検討も進める。

 レゴリスは形状が尖っており、機材に悪影響を与えることが知られている。常に静電気を帯びているため粘着性が高く、絶縁性も高いため、除去が難しいとされている。

 NASAが開発している新しい「Electrodynamic Dust Shield(EDS)」は、電極と電界を組み合わせることで、放熱器やソーラーパネル、宇宙服などからレゴリスを除去するという。2019年に国際宇宙ステーション(ISS)でも除去実験が実施された。

(出典:JAXA / トヨタ自動車)
(出典:JAXA / トヨタ自動車)

関連情報
コニカミノルタ プレスリリース
ルナクルーザー

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