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「UchuBiz Direct」初回ミートアップ開催レポート–記者が取材現場の生の声を独占公開
2025.07.04 16:00
三井不動産などが運営する宇宙ビジネス共創プラットフォーム「クロスユー」と、宇宙ビジネスメディア「UchuBiz」は6月27日、クロスユー会員向け宇宙ビジネス情報コミュニティ「UchuBiz Direct」の第1回ミートアップを、東京・日本橋のX-NIHONBASHI BASEで開催した。

ミートアップでは、UchuBiz編集長と毎回異なるゲストが、記者だからこそ得られる取材現場の情報や宇宙業界のキーパーソンの“生の声”とともに、業界の最新動向を解説する。会員のみに提供する特別な情報もあることから、原則ミートアップの内容は撮影・録音禁止となっている。ここでは、初回の様子を一部特別に公開する。
取材現場の「生の声」を独占公開–宇宙戦略基金の実情も
初回となる6月27日は、ispaceの月面着陸再挑戦や、民間主導のポストISS時代に向けた宇宙実験、世界を揺るがすNASAの予算案の行方といったテーマについて議論。コミュニティのコンセプトである「宇宙を儲かるビジネスにする」という視点を交えながら、各登壇者が取材の裏話やビジネスのポイントなどを伝えた。
この日のゲストは、宇宙ジャーナリストの秋山文野氏、宇宙ビジネスメディア「宙畑(そらばたけ)」編集長の中村友弥氏。それぞれが注目するトピックとして、秋山氏は再使用型ロケットの離着陸実験に成功したホンダについて、成功の意義や今後の見通しなどを語った。また中村氏は、6月にニューヨークで開催された衛星データイベント「EO Summit 2025」に参加。データ活用におけるグローバルトレンドや米国でのトランプ政権の影響などについて語った。

トークセッションの第二部では、JAXA 宇宙戦略基金事業部の藤平耕一氏を特別ゲストに招き、10年間で1兆円を投資することで注目を集める「JAXA宇宙戦略基金」をテーマに、UchuBiz編集長の藤井涼との対談形式で独占インタビューを実施した。
宇宙戦略基金は、日本の宇宙技術戦略に則した技術開発を加速させるべく2024年度から開始された国の研究開発支援制度で、JAXAは技術開発マネジメントを担当している。「輸送」「衛星等」「探査等」の3領域で運用されており、第一期では130件・247機関からの応募があり、うち52件のプロジェクトが採択された。すでに第二期の公募が段階的に開始されている。

藤平氏は、採択案件における技術開発課題について技術的助言・支援をするファシリテーション・エンジニア(FE)の立場から、第一期の公募結果の手応えを語りつつ、実際に採択企業とどのようにプロジェクトを進めているかなど実情を紹介。今後応募を検討している企業に役立つ具体的な情報を伝えた。そのほか、JAXA以外も含めた国の宇宙関連支援策などについて分かりやすく紹介した。
セッション終了後には参加者同士のネットワーキング交流会が開催され、宇宙業界への本格参入を目指す大企業から、すでに実績のある宇宙スタートアップまで、宇宙ビジネス関係者たちが活発に情報交換した。また会場には、宇宙関連のグッズや企業向けのノベルティグッズを製造販売するビー・シー・シー(BCC)も特別参加。「宇宙の店」ブースを出展してイベントに花を添えた。

次回のミートアップは、7月24日(木)18時から同じく東京・日本橋のX-NIHONBASHI BASEで開催予定。宇宙ジャーナリストの林公代氏をゲストに迎え、有終の美を飾った「H2Aロケット」最終50号機の打ち上げ取材裏話などを聞くほか、国内最大級の宇宙ビジネスイベント「SPACETIDE 2025」など、7月の注目トピックについて議論する。なお、クロスユー特別会員A・Bであれば、1回に限り「お試し参加」(通常は年間会員のみ参加可能)できる枠も用意している。
宇宙を“儲かる”ビジネスにするコミュニティ「UchuBiz Direct」
UchuBiz Directは、記者だけが知る取材現場の生の声を独占公開する「ミートアップ」や、現地からの速報性の高い「LINE(またはメール)による情報発信」、開発現場の裏側に迫る「視察ツアー」などを、特別に届けるクロスユー会員限定の宇宙ビジネス情報コミュニティだ。

様々なメニューによって、会員企業の宇宙領域におけるビジネスチャンスの創出や、パートナー選定などを強力にサポートする。また、国内での宇宙ビジネス市場拡大の兆しが見えるなか、“本気”で取り組む参加者同士のつながりの場を設けることで、新たな共創が生まれるコミュニティの形成を目指す。
UchuBiz Directは2025年6月から本格始動しており、すでに取材現場からLINEやメールを使って10回以上にわたり情報を発信してきた。ミートアップは月1回のペースで月末に開催。現地視察ツアーは2026年2〜3月を目処に実施する予定だ。

UchuBiz編集長の藤井は、会員のメリットとして、(1)「自社が参入・投資すべき領域がどこかをタイムリーに見極められる」、(2)「宇宙領域における連携パートナーの選定に役立つ」、(3)「メディアの先にある世間の関心がわかる」の3点を挙げる。
それらを踏まえた活動の趣旨について、「宇宙を儲かるビジネスにしないといけない。研究開発も大事だが、やはり民間企業としてはマネタイズができないと持続できず、今後の新規参入も増えない。UchuBiz Directの会員になることで、事業化できた、収益化できた、共創につながったといった価値を提供したい」と思いを語った。
>>「UchuBiz Direct」のお申し込みはこちら。
【入会方法】
参加ご希望の方は特設ページより「入会申込書」をダウンロードいただき、内容をご記入のうえクロスユーまでEメールにてお送りください。申込書をご提出いただいた後、面会を経て、コミュニティご入会となります。
※クロスユー特別会員A、Bの皆様が対象となります。
※本会員制度は原則、法人や自治体などの組織を対象にしております。また、コンサルティング企業・メディア企業等のご入会はお断りしております。
【参加費】
年会費48万円(税別)。先着30社限定で初年度は30万円(税別)となります。
※中途入会の場合は、月額相当額×参加月数分の一括払いとなります。
【会員メニュー】
(1)オフラインミートアップへのご参加(月1回開催)
(2)LINEグループへのご招待(週〜月に数回発信予定)
(3)現地視察ツアーへのご参加(2025年度後半に実施予定)
(4)入門編出張セミナー(有償オプションで税別5万円)
※ミートアップには毎回1社1名(当面は2名)までご参加いただけます。
※LINEグループには1社5名までお入りいただけます
(LINEをご使用できない場合はメール等でご連絡いたします)
【オフラインミートアップの概要】
日時:2025年6月から2026年3月まで毎月開催
毎月後半の金曜日18:00~19:30
会場:X-NIHONBASHI BASE(東京都中央区日本橋室町3-3-9 日本橋アイティビル3階)
主催:一般社団法人クロスユー
内容例:記者会見の囲み取材の発言・JAXA定例会見の内容・開発現場の様子など