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スペースX、民間宇宙飛行「Ax-4」の打ち上げを延期–液体酸素漏れる

2025.06.13 09:00

塚本直樹

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 Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)は米国時間6月11日に予定していた民間宇宙飛行ミッション「Axiom Mission 4(Ax-4)」の打ち上げを延期した。

 Ax-4は、米Axiom Spaceによる民間宇宙飛行士ミッション(Private Astronaut Missions:PAM)の第4弾。SpaceXのロケット「Falcon 9」(ファルコン9)と宇宙船「Crew Dragon」(クルードラゴン)で4人を国際宇宙ステーション(ISS)に輸送する。その中には、インド人として初めてISSを訪れるShubhanshu Shukla(シュバンシュ・シュクラ)氏も含まれる。

 打ち上げ日の前日である6月10日夜にSpaceXは「地上燃焼試験後のブースター(第1段)点検中に特定されたLOx(液体酸素)漏れを修復する時間をチームに与えるため、明日のAx-4の打ち上げを中止する。修復が完了し、射場が利用できるようになった時点で、新たな打ち上げ日を共有する」と述べている。

 地上燃焼試験は打ち上げ前の試験で、ブースターを発射台に固定したままロケットのエンジンを短時間点火する。LOxはFalcon 9の「Marlin(マーリン)」エンジンで使用される2つの推進剤のうちの1つで、もう一つはRP-1(ケロシン)だ。

 SpaceXの製造・飛行信頼性担当バイスプレジデントであるBill Gerstenmaier(ビル・ガーステンマイヤー)氏は記者会見で「今回のFalcon 9の第1段は過去に飛行しており、大気圏再突入時に同じ漏れが発生していた」と説明している。

 「再整備中にブースターを完全に修理していなかったか、あるいは漏れを発見できずに修正できなかった」「もし打ち上げ当日にまだ漏れが確認された場合でも、それを抑えるためのパージ(ガス抜き装置)を設置するので、飛行準備は万全だ」

(出典:SpaceX公式Xアカウント投稿)

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Ax-4(Axiom Space)
Space.com

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