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マスク氏、スターシップを「3~4週間に1回は打ち上げる」–今後3回の打ち上げ予定に言及
Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)を率いるElon Musk(イーロン・マスク)氏はSNSで次世代ロケット「Starship」(スターシップ)について言及した。
SpaceXは統合飛行試験(Integrated Flight Test:IFT)の9回目(IFT-9)「Flight 9」として米国時間5月27日にStarshipを打ち上げた。第1段(下段、ブースター)の「Super Heavy」と第2段(上段)のStarshipは分離に成功。しかし、上段は宇宙空間でペイロードドアが開かず、制御不能となって喪失した。Super Heavyも打ち上げから約6分20秒後に分解した。
Musk氏は、Flight 9について「Starshipは予定されたエンジンカットオフまで到達。前回より大きな進歩だ! だが、飛行中と再突入時に漏れが原因でメインタンクの圧力を失った。収穫の多いデータが取れた」と発言。「今後の3回の打ち上げはおよそ3〜4週間おきになる」と述べている。
Flight 9では1段目で耐熱タイルの一部を意図的に外して脆弱性をテストしたり、冷却機能付きの新素材の耐熱タイルが試されたりした。「Starlink」(スターリンク)のダミー衛星の展開や宇宙空間での「Raptor」エンジンの再点火試験、インド洋への着水も実施されなかった。先の耐熱タイルを含めて「Flight 9で望んでいたすべてのデータを入手することはできないだろう」と米メディアSpace.comは指摘している。
SpaceXで製造エンジニアリングマネージャーを務めるJessie Anderson(ジェシー・アンダーソン)氏は、Flight 9のウェブ配信で「これこそがSpaceXのやり方。学び、反復し、また反復する。その繰り返しで、ついには成功にたどり着く」と述べていた。

関連情報
Elon Musk氏公式X(旧Twitter)アカウント投稿
Flight 9ウェブ配信
Flight 9の結果についてのSpaceXの説明
Space.com