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ブルーオリジン、12回目の有人宇宙飛行を5月31日に打ち上げ

2025.05.29 15:00

UchuBizスタッフ

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 米Blue Origin(ブルーオリジン)は、ロケット「New Shepard」(ニューシェパード)による準軌道(サブオービタル)飛行ミッション「NS-32」を米中部夏時間5月31日午前8時30分(日本時間5月31日午後10時30分)に打ち上げる。New Shepardにとって12回目の有人飛行、同社全体では32回目の飛行になる。

 全長約18mのNew Shepardは、高度100km(カーマン・ライン)に到達できるサブオービタル(「弾道飛行」とも言う)ロケット。宇宙空間に到達した後で地上に垂直に着陸する。カプセルはパラシュートで帰還する。ロケットとカプセルは再使用が可能だ。飛行時間は約11分間。

 NS-32に搭乗するのは、Aymette Medina Jorge(アイメット・メディナ・ホルヘ)氏、Gretchen Green(グレッチェン・グリーン)氏、Jaime Alemán(ハイメ・アレマン)氏、Jesse Williams(ジェシー・ウィリアムズ)氏、Mark Rocket(マーク・ロケット)氏、Paul Jeris(ポール・ジェリス)氏の6人。

NS-32に搭乗する6人(出典:Blue Origin)
NS-32に搭乗する6人(出典:Blue Origin)

 Jorge氏は米テキサス州ガルベストンにある中学高校の教師。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の「STEM」分野で有名という。生徒が開発したバイオメトリックセンサーを飛行させたり、飛行機での無重力飛行の一環として機内で3Dプリントを使うなど、60以上の宇宙実験や無重力プロジェクトを指導してきた。

 Green氏は20年以上の臨床経験がある放射線科医。米宇宙ロケットセンター教育財団(U.S. Space & Rocket Center Education Foundation)の理事を務めている同氏は、16歳で自転車で全米を横断し、2022年には北極点に到達した。

 Alemán氏はパナマ出身の弁護士。弁護士事務所のシニアパートナーを務め、パナマ最大のプライベートバンクの取締役も務める。冒険家でもある同氏は、国連が承認した193カ国すべて、北極と南極を冒険している。

 Williams氏は起業家。16歳で初のデジタルマーケティング事業を立ち上げ、現在は2012年に設立したCar History Groupの最高経営責任者(CEO)を務めている。登山家でもある同氏は、エベレストを含む地球上の7つの最高峰のうち6つに登頂している。

 Rocket氏はニュージーランド・クライストチャーチ出身の起業家。2011年まで共同ディレクターを務めたRocket Labのシード投資家でもある。

 Jeris氏は不動産開発業者。幼少期の夏はフロリダのスペースコーストで過ごし、歴史的なアポロ、シャトル、マリナー、ボイジャー、バイキングの打ち上げを見学したという。

NS-32のミッションパッチ(出典:Blue Origin)
NS-32のミッションパッチ(出典:Blue Origin)

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Blue Originプレスリリース

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