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スターシップ、9回目の打ち上げに失敗–ロケット第2段が制御不能に

2025.05.28 10:39

塚本直樹

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 Space Exploration Technologies Corporation(SpaceX、スペースX)は米国時間5月27日、次世代ロケット「Starship」(スターシップ)の9回目のテスト飛行ミッション「Flight 9」を実施したが、打ち上げは失敗に終わった。

 南テキサスで実施されたFlight 9では、ロケットは無事に発射塔から離昇し、2段目も計画どおりに分離して宇宙空間に到達した。しかしその後、ロケット第2段のペイロードドアが正常に開かず、燃料漏れも発生。宇宙空間で回転しながら制御不能となり消失した。

SpaceXのライブ配信より

 Starshipのロケット第2段が失われたことから、宇宙空間でのエンジン再点火試験や、ダミーペイロードの放出は中止された。一方で、以前のミッションで飛行した再使用ブースターとなるロケット第1段の「Super Heavy」(スーパーヘビー)は、予定どおりに動作した。

 SpaceXはFlight 9の失敗について、「インド洋上空で再突入する際に、機体はほぼ分解すると予想している」と述べている。「チームは引き続きデータを検証し、次回の飛行試験に向けて取り組んでいる」。

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